「浄化」という言葉を聞いたことがあると思います。
浄化という行為に何を求めるかだと思いますが、私はルーチンワークとしての浄化をしたことはなく、また、何か悪いものを消し去るという意味での浄化という行為には懐疑的です。
Modulation の偶然の発生で説明した通り、我々が生活している今生きているこの現世には、初期値が必ずあることを忘れてはいけません。従って、0や無の状態を作り出すことは難しく、仮に出来たとしてもその状態は極めて不安定なのです。よくある話なのですが、良かれと思って塩でお清めしたという行為が、次の初期値として機能し、全然良くならないというケースなど。ちなみに、塩でお清めは、私はお勧めしません。
また別の理由として、くっ付きやすいものは離れやすいという自然の摂理があるからです(平衡状態も存在します)。個人で出来る力には限度があり、言葉が悪いかもしれませんが、その程度でできる浄化なのであれば、浄化した今まさにその瞬間から、またその程度の穢れが付き始めているという訳です。例えば厄払いの様に、雨垂れ石を穿つの如く積年のものであるならば、専門の場所と専門の方にお願いして初めて効果がありますよね。そして厄が無くなった、まさにその瞬間から、やはりまた厄がつきはじめるわけです。